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老人保健施設こもれび

2000年 | 医療・福祉

亀岡市は、京都市の西部に隣接する水と緑に恵まれた豊かな自然や古い歴史を象徴するさまざまな歴史遺産が残る町である。近年では、京都や大阪大都市圏の住宅地としても大きく発展している都市である。当老人保健施設こもれびは、緑豊かな山並みや田園風景が多く残る農村集落に隣接した高台に建てられた。当施設は入所定員100名(その内40床が痴呆専門棟)の老人保健施設と通所定員30名のデイ・ケア施設並びに訪問看護ステーションの三つの機能を持つ施設であり、設計では特に次の点に留意した。緑豊かな山並みや農村集落のたたずまいと調和を図るため、建物全体を、2階建ての低層(一部3階立て)とし集落のお寺の甍より低く抑え、建物を雁行させたり、勾配屋根を分節し隣接する集落への圧迫感や眺望に配慮した。明るく家庭的な雰囲気のあるインテリアを目指す内部空間は、アウトスケールにならないような天井高さや各室配置の工夫、木質感のあるインテリアに仕上げている。また、建物の中心には、約20m四方の中庭を囲むかたちで廊下、療養室、デイルーム、食堂等を配置しており、どの部屋からも周囲の自然を眺望できるとともに、日日の移り変わりや季節の変化を体感できる。

PROJECT DATA

■敷地面積:5,400㎡/建築面積:2,300㎡
延床面積:4,600㎡/階数:地上3階